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初心者、ジュニアの方へ

私が12歳でドラムを始めた頃は、今の様に気軽に世界の一流ミュージシャンの動画を観れるような環境もなく、専門書も出回っておらず、師匠に付く事もなく、ただひたすらにレコードをコピーするのみでした。

20歳の頃にプロの道を志してからやっと教則本を2冊ほどやりましたが、入ってくる情報は極かに限られたものでした。


アマチュア時代には幾つかのコンテストにも出て、全てでベストドラマー賞を頂いたりしたもんだから、いい気になって叩きまくる、テクニック指向で攻撃的な、やたら音数の多いドラム小僧でした。

数年後にはドラムでお金を頂き始めましたが、レコーディング等のきっちりした仕事を経験するにつれて もっと大事なエレメントやスキルがあることに気が付き始めました。

その後は試行錯誤の連続で、今でも尚勉強の日々です。


現在は演奏活動と平行して、ある高校の音楽科コースでドラムの授業を担当していて、そこではドラムを楽しむことを大前提にした授業を心掛けていますが、男女共に個々の持つポテンシャルは様々です。

その若さから来る吸収力で、スピードとかだけなら私を追い越してしまう子達も沢山います。

そして、中には卒業後にプロやセミプロとして活躍する子達も居るのを見るにつけ、
『自分は何て遠回りしてきたんだろう。 
自分も若い頃に、ドラムを演奏するために本当に大事な事や、そのために必要な練習方法を教えてくれる先生についていれば…』と生徒達を羨ましく思ったりもします。

また、ライブハウス等で私のプレイを観た中年の方から
『またドラムを始めたいんだけど、個人的に教えてもらいませんか?』という話もちょくちょく頂きます。

そんな経験や思いから、自分のスキルやノウハウを、これからドラムを始めたい人や練習の仕方がわからない人に伝えていきたいと考え,再び個人でスクールを始めました。

我流で始めて一旦変な癖とかがつくと、修正するのは大変です。
そうなる前に、早く上達するための正しい練習方法を身に付けましょう。

ドラムを演奏する楽しさや爽快感を味わいたいという気持ちが有れば、最初の段階はすぐクリア出来るはずです。

ある程度経験のある方へ

フィルインやソロでの驚異的なテクニックや圧倒的なスピード等は、時としてエンターテインメントとしての重要な場面を作り出しますが、実際の演奏の場ではそのユニットの土台としての役割が最も重要になります。
 
どんなにかっこいいフレーズやテクニックをプレイしても、リズムやグルーヴがブレてたりその場に不似合いだったら、何の役にも立たないどころかその場の音楽を壊してしまいますよね。

大切なのは、ドラマーもその場に居るミュージシャンの一人であり、しかもバンドのボトムで屋台骨を支えているという事。


ギターやピアノとかと違って、ドラムってなかなか一人では成立しない楽器ですよね。

バンドの一員としてのドラムには、まずどんな事が大事になるでしょう。

・安定したリズムキープ
・一緒に演奏しているミュージシャンを気持ちよくプレイさせ,バンド全体に躍動感を与えるためのグルーヴやダイナミクス
・粒の揃ったサウンド
・楽曲のニュアンスや自分の感情をを表現するための、本当の意味でのテクニック
等、他にも
大事な要素が沢山あります。

では、そういう事を習得するための早道はあるのか?

努力や吸収力によってスピードに個人差は有りますが、効果的な練習方法はあります。

問題は、指導する側が生徒一人ひとりの素質や弱点、性格や目的(音楽のジャンルやプロ指向か趣味でやるかなど)を理解した上で正しいレッスンをする事が出来るかどうかです。

本当のことを言うと、私は自分のリズムに関してはあまりイイ方だとは思っていません。

壁にぶつかっては乗り越えを繰り返し、まさに試行錯誤の連続でした。

そんな経験の中で確信を得た効果的な練習方法やノウハウは色々あります。

また、遠回りしたからこそ悩めるドラマーの気持も理解出来るつもりです。

キャリアを積んだプロの演奏者・指導者としての知識や経験を、老若男女各々のレベルと目的に合わせたレッスンで、少しでも早い上達のためのお役に立つことで活かしていければと思います